tamalilyのブログ

実録!自分をやり直す過程を赤裸々につづります。

料理はリハビリ。

脳梗塞になりまして。

入院時には様々なリハビリを受けさせていただきました。

私の場合、発症3日後にはベッドの上でスクワットをしたり、

腹筋をしたりしてどうにかして動きを止めないように意識していました。

動きが鈍るのが本当に恐怖でした。

リハビリの時間でもないのに、看護師さんに付き合ってもらい

ベッドの上やベッドの脇でスクワットをするなど

「動ける!」「動かせる!」という感覚を味わうことで

今後の不安を払拭していたように思います。

 排泄に関しても、カテーテルと大人用のおむつは装着していたものの、

意地でも大きい方おむつではしない!と決意していました。。

重症だった割に動くのが早かった私は、発症直後のICUの病棟で「エリート」と呼ばれていました…。

入院中は言語、動作などの様々なリハビリを受けました。

私の場合は、「脳と動作」の両方に聞くとして、

家事、特に料理がリハビリになるとのことでした。

病院の備え付けのキッチンで「キーマカレーを作る。」という

リハビリを行う予定でした。

予定よりも退院が早まったため、入院中にキーマカレーを作ることはありませんでした。

(入院生活でのリハビリは別途振り返りたいです。今思えばネタの宝庫のような入院生活でした。。)

退院時に主治医の先生に「退院後はどんなことに気を付けた方がいいですか?」と質問したところ、

・仕事では忘れたり聞き漏れなどあるかもしれないから、とにかくメモを取るように

・絶対に太らないように(うううううううう、喉元過ぎれば熱さを忘れるではだめだ)

総括としては

「もう、日常生活がリハビリみたいなものだから」とのことで…。

先生によると、「特に料理は良いよ!身体にも良いし!!」と。

確かに、料理をするときは脳みそフル回転です。

特に何品かを同時進行で作り進めることは困難を極めました。

発症後にお付き合いした彼とは家でご飯を作って過ごすことが多いので、

自然に料理の機会も増えていきました。

  1品のみを食卓に出すのであればまだ良いのです。 鶏のから揚げだけ、とか。

カレーとサラダ、スープを同時に、食卓に出そうと思ったら、大変です。

温かいものは熱々に、冷たいものは限りなく冷たく食べたい!などと思っていると、軽くパニックになります。

使えるコンロは2個、お皿やお鍋の数は限られています。

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<a href="https://www.photo-ac.com/profile/847939">cheetah</a>さんによる<a href="https://www.photo-ac.com/">写真AC</a>からの写真

食べ始める時間から逆算し、使える調理器具やお皿を事前に用意して…考えなどやっていると、もう出来上がる前から息切れしそうになります。

 

自炊生活を送るにあたり、2人の料理家さんの本が大活躍でした。

食いしん坊ゆえ、お料理は脳梗塞を患う前から好きだったんです。

 

脳梗塞発症前は、大量のお酒を飲みながらお料理をするのが趣味でした。

泥酔寸前のキッチンドリンカーです。

火事とか危険な目に遭わなかったのが軌跡だと思います。

 

泥酔しながらお鍋で白米を炊き、明太子やご飯ですよなどのご飯のお供と食べるのが至福の時でした。お酒飲んだ方が、炊き上がりが良いなどと豪語しておりました。。

 

大好きな料理家さんは数多くいますが、その中で特に大好きなのが

行正り香さんと山本ゆりさんのお二人です。

 

行正り香さんの本にはずいぶんと助けられました。

テーブルコーディネートやレシピに添えられた文章も素敵です。

レシピ本なのに、私にとっては極上のグラビアなんです。

インテリアのセンスや英語、仕事観についても憧れました。

私がもし既婚者で子どもに恵まれていたら、今よりも共感ポイントが増えていたのかもしれません。というくらい、ライフスタイルのすべてに憧れています。

今もなお数ある本の中で大活躍なのが↓こちらです!

 

 あまりにも作りすぎて、表紙はボロボロです。

レシピに数点を同時進行で仕上げるタイムスケジュールが記載されているのが便利なんです。

特に「よしこのハンバーグ」は何度作ったかしれません。

あと一人は山本ゆりさんです。

レシピの中に出てくる『シメジ「わこっと取れた分」』という表現に心を奪われました。

この方の日本語のセンスが好きだ!と。確かにシメジは「わこっと」取れる笑。

どこにでも手に入る調味料を使うこと、面倒くさがりが敬遠しがちな「卵黄2個」などの食材を極力排除したレシピの数々には、お料理初心者に寄り添う優しさを感じます。

レシピは間違いないのですが、文章も好きなんです。

山本ゆりさんの高校時代のバスケ部のお友達、旦那様や3人のお子さんのエピソードを読むのも楽しいんです。勝手に遠い遠い親戚じゃないか、くらいの距離感でいます。

山本さんは自意識過剰と紙一重レベルの気遣い屋さんで、一字一句相当に熟慮して投稿していらっしゃるのだろうな、と邪推してしまうほど。

本はすべて持っていますが、中でも大活躍なのはすべてレンジでできるレシピ本です。

 

syunkonカフェごはん レンジでもっと! 絶品レシピ (e-MOOK)
 

 ご本人はツイッターやブログで惜しげもなくレシピを公表されています。

でも、本は読みごたえがあるし本には本の良さがあると思います。

 

酒量は控えめに、これからもリハビリだと思ってお料理を楽しもうと思います。